HOME摂食障害から回復するためのガイドライン>過食をするときのガイドライン

※この記事はジェニーン・ロス著「食べ過ぎることの意味―過食症からの解放 」より
「第五章 過食すること」を参照しています。※


・過食を未然に防ぐにはどうしたらよいか
・過食をしてしまったらその後どうしたらよいか
について述べています。

まずは原因を理解し、
その原因の大部分を解決しようという試みが必要です。

過食とは自分自身をなんとかしていたわろうとする切羽詰った行動です。
誰もが皆自分のことは一切忘れてしまいという瞬間があります。
生きていることが余りにも辛く、もう何もしたくないという瞬間、
心のアンテナを引っ込めたい、絶対に何もしたくない、という瞬間です。
それでも私たちの文化では「何もしない」という非生産的なことは
甘え、利己主義、無駄と定義されてしまいます。

食べていれば、それはとにかく何かをしていることになります。
食べるというのは生きるのに必要不可欠な行為ですので
食べることであれば、自分のために時間をとることも人々から許容されます。
「なにかしなくてはいられない」という回転木馬を降りられないがためだけに
他には何もしていない言い訳のために食べ物に手を伸ばしてしまうのです。

文化的に一般化されている過食についてのイメージです

1、過食は意志、決意、自制心が欠けているために起こるものである。
2、自分自身のために時間を割くことは甘えであり、利己的である。
3、過食をやめるためにはしっかり自分をコントロールし、
自分の中に、より強い意志、決意、自制心を養わなければならない。

これらを信じ込んだ私たちの行動には以下のような影響が出ています

1、過食をすると、自分を快く受け入れられなくなります。
過食は性格上の欠点を表していると考えてしまうのです。
2、自分に甘かったり、利己的になったりしないように、またはそう見えないようにするために、
他人のためにますます忙しく駆け回るようになります。
3、過食と増えつつある体重に気も狂わんばかりになり、ダイエットを決意します。
そして自分に喜びを与えてくれる食べ物を日々の生活の中からもっともっと切り捨て、
自分自身に優しくなくなります。

それではこれらの文化的な思い込みを踏まえて、
思い切って行動を変えてみましょう。
今まで信じていたものに意義を唱えてみるのです。


心からやりたいと思うことをリストアップしてみましょう。
・何の意味もなく、何の責任も負わなくていい、そんな事柄のリストアップです。
そしてこのリストの中から少なくても一つ、最低十五分間実行してみることにしましょう。

さらにその後で過食に対して抱いている思い込みもリストにしてみましょう
このリストは、あなたの行動のもとにある、言葉にされない考えに名前をつける
チャンスを与えてくれるでしょう。
このような考えにいったん名前をつけてしまえば
そのような考えに基づく自分の行動をこのまま続けるつもりなのか、
それとも新しく変えていくのか、
自分自身に聞いてみることができます。

あなたが自分のために使える時間は、どれほど賢いか、かわいいか、痩せているかによって
決まるわけではありませんし、
その日、どれほどの成果をあげたかによって決まるものでもありません。
自分のために使える時間は生きているあなたに本来備わっているのです。


これらの試みでベストを尽くしてみても
やはり食べ物で我を忘れることから抜け切れなかった場合は
次のようにしてみてはどうでしょう。

まず、腰を下ろしてください
・腰をおろして現実を受け入れてください。
その行為が食べること以外の何ものでもなくなれば、美味しく味わうことができるでしょう

食べてないというフリをしようとしてはいけません
・実際にあなたは食べているのですから正当化して認めましょう
・自分が過食をしていることに着目しない限りは、
”食べ物を自分自身に向かって乱暴に押し込むということ”を続けるしかないのです。

過食をしてもいいのよ、と自分に言ってあげましょう
自分に過食を許可しないかぎり、
関心は「食べ物」ではなく「あなた自身への非難」に向かってしまい
過食を長引かせていまいます。

・自分に過食を許せば食べ物を味わうことができます。
そして、自分がそれを好きなのか、もっと続けたいと思っているのかを判断できるようになります。

過食を許し、関心を食べ物に集中させたら食べ物の感触、味、温度に着目してください
・自分の身体と連絡を取り合い、どれほどの量を、
または何を食べたいのか判断することができるようになるでしょうから、
「過食を楽しむ」ことができるのです。

過食の真っ最中に鏡の前に行ってみてください
・顔、腕、足に触れてみましょう。
確かに存在している、生きている、ということを自分に思い出させてください。
あなたはもう口だけの存在ではありません。
それでももし、もう一度食べ物のところに戻りたいと思うなら、それならば、どうぞ。

ひとりで居るなら大声で食べ物に話しかけてください
・あなたがして欲しいことを直接言うのです。
「意識を麻痺させてほしい」
「打ちのめしてほしい」
「ある出来事を忘れてしまいたい」
「眠らせてほしい」など

もし過食の最中に誰かが入ってきても、隠そうとしないでください
・あなたは何も悪いことをしているわけではないのですから。
何をしているかたずねられたら「食べてるの」というか、
気の許せる人なら「過食をしてるの」というのもいいでしょう。

そして過食の後あなたが取ることのできるベストの行動は次のようになります

もっとも大事なことは自分自身に優しくなることです。
今はあなたがもっとも自分自身を必要としているときです。
何か素敵なことをしましょう。
お風呂に入る、外に出かけて取っておきのものを買う、散歩する、昼寝をする、雑誌を買う、
などもいいですね。

自分を許してあげてください
・あなたは最善をつくしたのですから。
過食をし、それ以外では得られなかった幸せを少しでも得られたなら、
そうする以外しかたなかったではありませんか

少し時間をかけて過食から学んでください
・過食へと駆り立てるきっかけとなったのは何ですか
それは以前にも感じたことのある感情ですか。
記憶によみがえってくる状況ですか。
それは次の機会に役立つはずです

過食の翌日に食べ物から遠ざかってしまうのはやめましょう
・過食の後には精神的にも肉体的にも自分自身に優しくなる必要があります。
過食の後にあなたにできる最善のことは、空腹のときにもう一度食べることです。
自分をいたわることもできるという自信を持ちましょう。


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