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女はなぜやせようとするのか―摂食障害とジェンダー
女はなぜやせようとするのか―摂食障害とジェンダー


思いっきりフェミニズム論です。
私、フェミニズムは苦手とするところも多いのですが
(何しろ田嶋陽子さんのイメージが強すぎるので^^)
これは面白かった。

もとが修士論文なのですね。
それを修正、加筆して出版しているんですが
摂食障害に苦しむ人たちへの揺らぎ無い共感がまずベースにあって、
そしてその人たちの声に耳を傾けていく、一緒に整理していく
という姿勢がなんだか魅力的でした。

現実問題として痩せていたほうが社会に受け入れられるじゃないか、
痩せれば本当にいいことがあるじゃないか
それでいて社会的には痩せたいという願望を「価値が無い、くだらない」として
その苦しみそのものには口を閉ざすように仕向けられているではないか
社会が女性に対して求めるものには露骨なダブルバインドがあるではないか、

というあたり、うーむ、とうなりました。
確かに。
痩せているほうが自分の居場所を確保することが容易になる感じ、
なんというのか、まわりのみんなが率先して
「さ、ここへ」というよう感じで席を譲ってくれるようなイメージ
(イメージの話ね)って、確かにあるんですよね。
自分が「若い女性」という看板を背負ってここにいるんだぞってことを
自分も周りも納得するには
痩せていて流行の服を着ていればそれで全部オーケーで、
そして「若い女性」っていうのは「大事にされる」。

でも自分の本来の体重を大きく下回るほど痩せてその体重を維持し続けることは
あまりにも苦しくて、それが本当に割りにあうことなのかどうかよくわかんない、
という点についてはあまりにも個人的なことで、誰にも言っちゃいけない気がする
そういう「みんなにとってどうでもいいこと」は
自分の胸ひとつに収めておかなくちゃいけないし、
そんなこと悩んでいるの私だけだし、という
プレッシャーというのか羞恥心というのか罪悪感というのか
そういうのも実際ある

私はこの本に書かれているほど
「社会が摂食障害を女性に押し付けてくる」というようなイメージは持っていなくて
やっぱり「私は自分で選んでなったの」と思っているんだけど
ただ自分が摂食障害になるにあたって社会の方にどういうお膳立てがしてあったのか
というのを冷静に見るというのは、
物事を公平にみるのに役立つなって言う気はしていて
その点すごく興味深い論だった


※→このページから著者の浅野千恵さんが書いた「女性の身体へのこだわり--文化規定としての女性の身体」という論文が読めます。
紹介した本とだいたい同じような感じのことがかいてます。ちょっと読みにくいし、全面的に賛同とはいかないのですが、でも面白いこと言ってるなあ、という部分あるんですよね。

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