みんな、やせることに失敗している (3 過食症からの回復)
「みんな、やせることに失敗している」に反響があったのでもう少しご紹介していきます。
過食症から回復していった例についてです
晶代さんは出産後に体重が増えてしまったのを戻すため
十ヶ月で20キロのダイエットに成功したあと、
過食が止まらなくなり、カウンセリングにやってきた29歳の女性です。
晶代さんに対し、著者はこのように対応します
私は大量ダイエット(もとの体重の20パーセント以上の減量)のあと、 食べることにコントロールが利かなくなるのは、ある程度までは不可抗力であること(3,4週間は続く)、立ち直るためのいちばんの早道は、過食があってもなくても、時間になったら普通に三食食べることだと説明しました。
たとえ朝食のあとに甘いお菓子を山ほど食べてしまって気持ちが悪くても、お昼になったら普通に食事をすること。
そうすれば、過食後の低血糖が防げます。
でもそれを実行するとなると勇気がいります。
少しでも太りたくないわけだから、食欲がないのを幸いに食事を抜きたくなるからです。
でも、抜けば必ずあとでもっとひどい過食になります。
普通に食事しても過食が起こります。この段階では、過食をがまんしようと抵抗しないこと。
抵抗すると二倍返し、三倍返しで跳ね返ってきます。
さて、この助言に基づいて、過食があってもなくても一日三食食べ続けた晶代さんは、
三週間で10キロ増えました。
それでも著者はとにかくきちんと食べるように励まし続けます。
次第に過食の回数は減っていきます。
続く一週間で今度は三キロ減ります。
晶代さん自身は三食食べているし甘いお菓子も食べているのになぜ痩せるか不思議に思ったそうです。
生理前後に多少体重が増えますがその後また二キロへり、
結局二ヶ月ほどで出産前の自然体重に落ち着いたのです。
重要なのは過食の激しさや回数を減らすことを目的化しないこと、
やめよう、やめなくちゃ、と闘っていると過食はかえって激しくなります。
過食したらしたでしかたがない、過食したら体重増加するのも仕方がない、太るのがどうしても怖くてたまらないなら吐くのもしかたがない。
でもそれ以上責めないで、次の食事の時間が来たら、なるべく普通に食べることです。
どうでしょうか。感動的な回復だな、と私は思います。
過食する自分を「しょうがない」と受け入れられ、
体重が10キロ増えても自分を見放さずにいられたということが
結果的に過食からの回復を促したということになります。
「体重は増える、過食は治らない、ダイエットの苦労が台無しになる、カウンセラーのところに行って何もかも悪くなるばかりじゃないか!」と思うこともあったのじゃないか、と思うのですが、それでもじっと希望を持って待てたところから回復していった例です。
ところで私がいままで参考文献を読んできた情報などもあわせて考えて
これは「時間がきたらとにかく三食」というより「過食後ほど自分の空腹の感覚に注意深くなってお腹が空いたら食べたいものをきちんと食べる」にした方がいいんじゃないか?
って疑問をもったんですね。
その点について、著者はお腹はすいてなくても「とにかく三食」、と拘った理由として、
低血糖と過食の関係について、きちんと説明をしてあるのでその部分もでご紹介します。
過食する時というのは、ダイエット中に禁止していた食べ物、(--中略--)砂糖の含有量の多い食べ物を、短時間のうちに凄いスピードでたくさん食べます。(--中略--)
砂糖は際立って消化吸収が早いため、食後2、30分で血糖値が急上昇します。
血糖は満腹物質なので、普通は血液中の当の濃度が上がれば満腹感が湧いてきます。
ところが砂糖をたくさん含んだ食べ物が短時間に大量に入ってくるため、血糖値が急激に上昇し、これに反応してすい臓からインシュリンが過剰に分泌されます。
その結果血糖値は一気に下がってしまい、一時間半から二時間後には過食前よりも血糖値が低くなります。つまり低血糖と呼ばれる状態です。
低血糖というのは普通はお腹がすきすぎたときに起こります。
そして低血糖になると、めまい、頭痛、首肩こり、だるさ、抑うつ、不安、イライラなどの不快症状が現れます。
過食後、実際にはお腹が苦しいくらい食べたのに、皮肉なことに低血糖に陥り、その不快症状に悩まされ、身体はもっと甘いものを欲しがります。そして次の過食へと駆り立てられていくのです。
この危険な低血糖に陥らないようにするために、とにかく絶食はいけない、
だから一日三食、というのが著者の論です。
私は「お腹が空いたときに美味しいものをできるだけ美味く食べられる人になろう!自分のお腹を信じよう!」っていうのがやはり理想では、と思っているので、
「三食」とルール化されてしまうとどうしても少し身構えるところがあるんですけど、
低血糖を避けるため、という理屈(そして自分の体験上納得のいく生理的反応の説明)はなるほど、と思います。
この基本を踏まえて自分でうまくやっていけるように慣れていけば三食、というルールから自立も可能なのでしょうし。
↓「みんな、やせることに失敗している」関連記事
1 パターンを変えてみる
2 やせたらしたいことリスト
3 過食症からの回復
4 体重セットポイント説
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コメント
なるほど・・・
色々落ち着いたら 向き合ってみようかな?
こないだ 本屋にいったんです
ダイエットの本は たくさんあるのに 3冊しか 摂食障害の本はなかった・・・
こんなに摂食障害で苦しんでいる人がたくさんいるのに
たった3冊・・・
なんだか むなしくなりましたね
うつもそうかもしれないけど
摂食障害も 理解されていない病気なんだなと思いました
本屋でみつけた 摂食障害の治し方の本
買おうか迷ったんだけど
厳しいことがいっぱい書いてあって マニュアルみたいなのがいっぱいで
明日はこれをするとか・・・
これは あたしにはあわないだろうと思って やめました
心に自由に気ままに 過食症と生きていきたいな
投稿者: すみれ | 2007年05月09日 22:03
おはようございます。
ノラさんが「受け入れられない自分をそのまま受け入れる」ことが次につながる。って書いてくださってこと。すごく心が軽くなりました。ありがとうございます。
今日のエントリー。すごく興味深いです。
「三食きっちりと」すごく勇気がいりますよね。特に過食後は...
私も、理想は「三食というルールにとらわれず、お腹が空いたと感じたときに食べたいものをおいしく食べる」となれることですが、読んでると「三食きっちり」というのも、納得がいきました。
「過食の激しさや、回数を減らすことを目標におくのではなく」やっていけたらいいな。と思ってます。
それから、私のブログをお気に入りに加えてくださるなんて!ありがとうございます。大歓迎です♪
投稿者: とまと | 2007年05月10日 06:39
すみれさん
摂食障害の本を読み漁ると
「いい本ほど絶版になってる」っていう印象があります。
高名なお医者様の書いたものでないと、本屋さんにも置いてもらえないんでしょうかね。
重要はあるだろうと思うのに、ちょっと不思議。
「最初は太るよ」って言われると、なかなかすぐには取り組めないですよね。
このケースは三週間目から痩せているけど
きっかり三週間たったら減っていくという保証はどこにもないわけだしね。
「10キロ太っている期間の私のプライドは誰が守ってくれるのよ!」って
結局それを乗り越えるところに話がいくよな、って思う。
投稿者: ノラ@管理人 | 2007年05月10日 13:56
とまとさん
>三食というルール
ながら食いなんてしないで、本当に美味しく食べることにだけ集中して、テーブルセッティングとかにも気を使うようになろう!
なんてやってると一日三食って、ほぼ不可能ってほどの忙しさになるんですよね(笑)。
とりあえず、絶食は過食につながるんだ、という認識から初めていければ良いのかな、と。
とまとさんのブログでキレイなお菓子の写真を拝見すると心和みます^^。
どうぞよろしゅうに・・・。
投稿者: ノラ@管理人 | 2007年05月10日 14:13