「やせ願望」の精神病理 3 破綻したやせ願望
「第二章 摂食障害--破綻した「やせ願望」」の内容を紹介しています。
摂食障害という病について詳しく解説する章です。
「七因子モデル」という方法を使った性格分析が大部分なので
すみません、使っている用語がちょっと硬いです。
要約に苦労しました。
摂食障害に「遺伝的要素」なんて関係あるわけないじゃないかーっと
最初は私このあたりで過敏に反応して一度読むの止めてるんですが
(本当は難しくて分からなかっただけだけど^^)、
よく読むと物凄く面白いことが書いてあるような気がしてきたので
私ごときがこういう分析を好きかどうかという話など一旦脇において
まずは忠実に読んでみたいと思います。
○摂食障害とは
社会的な因子、個人的な因子、遺伝的な因子
という三つの因子がそれぞれ絡み合っている心の病であり、
過食症、拒食症ともに「やせたい病気」です。
「痩せたい病気」の結果が「やせる」という形で現れるのが拒食症、
「反動としての過食」という形で現れているのが過食症といえます。
大雑把なイメージとして
・拒食症=体重が少なく生理もなくなってしまっているタイプの人
・過食症=普通あるいはそれ以上の体重で過食の症状を持っているタイプの人
と分けられます。
拒食症はさらに「制限型」(ただ食べないでやせていくタイプ)と
「過食嘔吐型」(過食嘔吐、下剤乱用などを伴うタイプ)とに分けられます。
(過食症にも排出型と非排出型がありますが、殆どが排出型であり、
臨床上分類の意味はあまりないとのことで本書では分けられていません。)
「やせていることは美しい」という社会的価値観(社会的な因子)の中で
なぜ摂食障害になる人とならない人がいるのか、
という点(個人的な因子および遺伝的な因子)について考えるために
クロニンジャーの七因子モデルという性格分析を使っておこなった調査について解説です。
※七因子モデル:性格を七つの軸で区切り全体的な特徴を捉える試み
・遺伝に左右されやすい四つの因子:「新奇性追求」「損害回避」「報酬依存」「固執」
・環境に左右されやすい三つの因子:「自己志向」「協調」「自己超越」
○過食症の人の遺伝的性格
「新奇性追求」と「損害回避」が高いことが上げられます。
※「新奇性追求」--心のアクセル。新しいものを追求しようとする性質。好奇心や衝動性などが含まれる
※「損害回避」--心のブレーキ。損害を避けようとする性質。心配性や怖がりなどが含まれる
「痩せていることは美しい」という社会的価値観を受け、
持ち前の行動力と好奇心(新奇性追求の要素)からダイエットという行動に移します。
(ここまではダイエットをしても摂食障害にならない人と同じです)。
しかし損害回避の高い人はストレスを受けやすく溜めやすいために
何らかの個人的ストレス状況の中で気分が落ち込みむと
ダイエットの失敗(健康な人であればもともと長続きしないもの)を重く受け止めるようになり、
自己嫌悪、嘔吐や更なるダイエットなどの悪循環へとはまり込みやすくなります。
ストレスの少ない状況下では
心のブレーキよりもアクセルが少し強いくらいで保たれており
用心しながらも積極的な活動ができているのですが
ストレスによってブレーキが強まることで、身動きが取れなくなり
「いろいろやりたいのにできない」という欲求不満が
過食嘔吐というはけ口へと向かいやすくなってしまいます。
○制限型の拒食症の人の遺伝的性格
「損害回避」と「固執」が高く「新奇性追求」は低くなっています。
※「固執」--あることを一生懸命に辛抱強く続ける傾向。
「損害回避」が高いから人と衝突することをさけ、その代わりに痩せてしまうのです。
「過食の要素」においては新規追求に基づく変化への願望ですが
「拒食の要素」においての「やせ願望」は「太るのが怖い」という「変化への恐怖」であり、
やせた状態への「固執」です。
「痩せているほうが美しい」という社会的価値観に基づくものではなく
むしろハンストのような意味合いと考えられます
(「新奇性追求」の高い人は、
治療の過程で過食症や過食嘔吐型の拒食症に移行しやすいことまでを
視野にいれた治療が必要であるとされる。)
○過食嘔吐型の拒食症の遺伝的性格
「新奇性追求」と「損害回避」が高く、「固執」はそれほど強くありません
「拒食の要素」と「過食の要素」がともに強く存在しています。
○環境に左右される性格の三因子
上に上げたような遺伝的な要素の強い性格に作用して、
長所にしたり短所にしたりするのが
生育環境などの環境に左右される三因子(「自己志向」「協調」「自己超越」 )です。
この三因子に注目すると
摂食障害の人は総じて「協調」が比較的高く「自己志向」はかなり低くなっています。
※協調--一般に言われる「協調性」と同じ
※自己志向--自分という存在や自分のやり方に対する信頼感、自尊心。
人当たりがよく、自己評価が低い人が多い、ということです。
摂食障害の治療のポイントはこの「自己志向」を高めることになります。
※次章ではこの遺伝的因子を認識しながら個人的ストレスを解決するための方法について述べて行きます
→「やせ願望」の精神病理 4摂食障害の治し方
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1 紹介
2 なぜ女性はやせたがるのか
3 破綻したやせ願望
4 摂食障害の治し方
5 対人関係療法
6 コミュニケーション分析の実際
7 回復へのプロセス
8「やせ願望」とジェンダー
復刊リクエスト
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コメント
「やせ願望」とても興味深いです。
嘔吐はしない型でしたが過食の要素も
拒食の要素もばっちりです
行動的なのに急に身動きとれなくなるとか
もうこの文章のまんまですよ(;´Д`)
やせ気味だったので拒食症になるんですね~ 今過食症?
でも摂食障害の原因がダイエットでよかった(私の場合はです)
家族関係とかもろもろが原因だったら、余計どうすればいいのよって
なってましたもん。母を責めただろうし。
これからは自分本位で生きようと思ってるとこでしたから
この本かなりいいですね おもしろそう。
お菓子はこないだまで「マクビティビスケット」で
今「無添加おかき(塩または醤油味。
固めだと尚良し)です!!
その間にちょこちょこ子供の頃に食べたお菓子シリーズも開催中で(笑)
どうぶつビスケット・コアラのマーチとか食べてます。
不思議なことにそういう大手の大量生産系って今は食べてもイマイチなんですよぉ・・・ 残念!!
唯一ポッキーシリーズはおいしかった(゚Д゚ )ノ
アイスとスナック系はまだいってないですヨ!!
投稿者: みや | 2007年05月21日 08:15
みやさん
面白いですよね。
こんなに理論的な分析は聞いたことがない。
>行動的なのに急に身動きとれなくなるとか
>もうこの文章のまんまですよ(;´Д`)
これは、とても良いことに気づきましたね。
自分のことについて知っていれば
心の動揺に反応してちょっと極端な行動をとってしまっても
パニックにならずに冷静に捉えることができるようになるでしょうから。
この本に紹介される対人関係療法はみやさんにあうものかもしれませんね。
まだ紹介づつきますので、お付き合いください。
ポッキー、私がこどものころは「ちょっと高い部類の駄菓子」だったのに
最近高級菓子の様子を呈してますよね。
いろんな色とか形とかあって、びっくりです。
極細を食べてみたいの、あれ、美味しいですか?(笑)
投稿者: ノラ@管理人 | 2007年05月21日 11:43