HOME摂食障害と一緒に生きる>摂食障害は病気か

「摂食障害は病気かどうか」という点については、
これまでどちらかというとあまり興味をもたずにきた
(わかんなかっただけだけど・・・^^)
私が注目したいのは、「病気かどうか」ではなく、
私たちが今おかれた個人的、社会的状況の中で
何を感じていて何ができるか、ではないか
と思っていたからなのだけど


この点について、最近ムムム、と思ったのは
「やせ願望」の精神病理の中では、積極的意味をもって
摂食障害は病気である、ということを強調し、
そして当事者にたいしても「患者」という言い方をしている
(摂食障害に関する一般書で「患者」という呼び方はあまりみかけないような気がする)

摂食障害を「病気」とする意味はこうだ

「摂食障害は病気ではない」と考えてしまうと、なかなか治療にのれず、治りが遅れてしまったり、周囲からの心ない言葉によって傷つけられたりしてしまいます。
(--中略--)摂食障害の人の責任は良質な治療を受けて、少しでも早く気持ちの良い自分を取り戻すことなのだということを、しっかりと心に留めておく必要があります。
専門的には、これは「病者の役割」と言います。
治療の第一歩は、患者さんに「病者の役割」を与えること、つまり病気であるというレッテルを貼るということです。
病気であるというレッテルを貼るというのは、一見酷なようですが実に重要なことです。
病気ではないと思うからこそ、「あの人は過食を言い訳にして仕事もろくにやらない」「せっかくステーキをご馳走してやったのに食べないのは失礼だ」などと他人から非難され、また自己嫌悪にも陥るのです。
病気であるというレッテルが貼られると、その瞬間から、その人の責任は、「治療を早く受けて早く回復すること」となります。
周囲の人の責任も、「治療に協力して早く回復してもらうこと」となるのです。

著者の水島広子さんの言うことはいちいち理論的で非常に分かりやすいですね。
なるほど。


私は自分自身の経験を振り返って、
「自分で何らかの必要があってやっていたこと」
「自分にとって必要な期間「維持」していたもの」
というような捉え方をこのサイトに繰り返し書いているのだけど

自分で書いておいてナンですが
そういう言い方にも問題があるな、と今思っているのは
一つには、「自分で維持した」というニュアンスの言い方そのものが
凄く「助けをもとめにくくさせる」ということがある。
結局自分で自分に責めを負わせ、
そしてこれまでほとんど全ての摂食障害の人たちがそうであったように
「また、ひとりで溺れていなければならなくなる」
誰にも言えない、というのは摂食障害の最大の問題でもあるかもしれないのに。
たしかに「自分で維持した」なんて言ったら
「つらい」なんて言ってはいけないという気になるだろう、これは由々しい問題だ。

それから、社会的要因というのが、軽視されてしまう、というのも問題だ。
この異常なやせ賛美社会が女性全般にどれほどプレッシャーを与えているか、ということが
摂食障害を個人の問題に帰すことで意味が薄れてしまう。
だから摂食障害の人は決して減らない
今この道を歩く人も、あとからこの道に足を踏みいれる人も
すれすれのところでこの道を歩かずにいる人も
みんなが同じ苦しみ方をして、苦しみを与えているソレ自体はのうのうとのさばってしまう
誰もがソレについては口をつぐむ

もうひとつ、
周囲の人間の対応が混乱する。
「治らないのは意志が弱い証拠」というような勘違いをされる可能性がある。
これはまず事実に反している。
意志で治るくらいならこの世に摂食障害なんてないはずだ。
それから治療機関にかかる機会を遠ざけてしまうことも考えられる。

と、つらつら書いていくとかなり弊害が多いじゃん、
と言えるのだけど、
ただ私はどうしても回復の道筋で「自分にとっての摂食障害の意味」というものを
確認する作業をしたい、という思いが強くある、
これほどに辛い思いをして自分の中に何がうまれ出たのか、
ということの意味を常に捉えていたい、という気持ちがあり、
「病気」と言ったときに付随するような
「なければない方がいいもの」
「少しでも早く治るほうがいいもの」
「ない方が正常なもの」
「コッチの世界の人々とは異質なもの」
というところに摂食障害を押し込めたくない、という気持ちがある。
社会や周囲の意識に、変えていかなければならないところはたくさんあるが、
「犠牲者」にまわりたくはない、という意識が私に
「個人としての摂食障害の捉え方」というものに凄く拘りをもたせる

わたしたちは「生きにくい世」を精一杯なんとかやりくりして
「生き抜いた」だけではないか
私たちは「異常」なのではなく
「非常に苦しい思いをとおして新しい何かを生み出そうとしつつある」のではないか?

という、
私はとっても、
「希望」についての話をしたいのだ

色々な捉え方ができますね
「病気かどうか」
そしてどこまでを社会に帰し、
どこまでを個人の生き方に帰すか、
そして私たちに何ができるか
このあたりはいつも手探りです。

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コメント

鬱のひどいときにこれが病気なのか、どうなのか、っていっぱい考えたこと思い出しました。

私の結論は、病気は「異常」ではないとわたしはおもいます。体からのサインぐらいに捉えています。
「生きにくい世」という原因、つまりストレッサーによって
「いきぬく」ための結果が過食症なんじゃないかなぁ。

なので私は「生きにくい」原因であるコミュニケーションにこだわってしまうみたいです。
うーん、まとまらない。
ちょっと考えて見ます。
希望はありますよ、絶対。
自分で諦めさえしなければ。

こんにちは!!
やっぱりノラさんのとこにくると
私の考えは間違ってなかったっていう確信がもてます

私は自分が病気っていう認識がなく
上記の内容とは逆(?)に
自身で「怠け者だ」とか思ってました。だから人もそう思ってるだろうと。
だから「病気なんだよ」って言われて、
自分もそれを理解した時、回避せずに治そうって思えたのです。
でも「摂食障害」にまとわりつくイメージ(少なくとも良いイメージではないですよね)で
人には打ち明けづらいですね。
「克服しました」って言いづらい、
アンダーグラウンド的な感じがします。

yuiさん

「過食症という大変な思い」までしても生きてく、っていうのは
生きる迫力としてなかなか凄いですよね

希望。
私、諦めたときに見た希望も結構大きかったですよ。
諦めない希望、諦める希望。
どうやらどっちもあるような気がします。

みやさん

私も自分で自分のやってることがわからなかったときは
「過食症」という病名があることを知って随分ほっとしました。

私はかなり「摂食障害」というのが積極的なアイデンティティになっているので
今では言いづらさって感じなくなっているんですけども、
でも、そうですよね。
打ち明けづらい、と感じる人があまりにも多いからこそ
摂食障害は余計に根が深くなっているような気がします。

だからブログの普及で摂食障害にかんするサイト、
それも治療者のサイトではなく当事者のサイトが増えたことって
とっても未来があるような気がしています。

みやさんがここで語ってくれることに関しても
そういう意味まで含めてとても嬉しいです。

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