HOME摂食障害と一緒に生きる>プロアナ(3)

ご紹介したものの他に、プロアナの映像をいくつか見てみました。
その上で感じたことを少々。


プロアナというのは「アナレキシアを支持する」ことであり
プロアナムービーはそのためのいわばプロモーションビデオのような位置づけなんですが
映っている映像は殆ど「アナレキシア」ではなく
「アナレキシアの体型をしたモデル」なんですよね

痩せていることは美しい、という証明のための映像なんですけども
モデルと同じ体型になってもモデルにはならない、というのはひとつ確かなことで
モデルと生きている生身の女性というのは完全な別物であり、
アナレキシアとアナレキシアの体型をしたモデル
というのも、本当のところは、完全な別物です

モデルというのは
ひとつには「生活する」ためのものでなく「離れて見る」ためのものであり
「見られる瞬間」にだけ期待された容姿を実現できればよいプロフェッショナルであり
そして映っているのは一人であっても実際は何人もの人がチームを組んで作り上げている「作品」であり、
次々に要求にこたえていくための「商品」であり、
ある意味、「現実にはありえない人型」です。

最終的に私たちがモデルを目にするまでには、彼女たちはメイクアップ係、スタイリスト、美容師らによってしたごしらえされ、プロのモードのカメラマンがプロフェッショナルに照明の施されたスタジオで完璧に調整された背景のもとでとても数え切れないほどシャッターを切り、修正係がそれらの写真に手を加えるからである。」  (「なぜそんなに痩せたいの?」より引用)

それは当然、痩せることによって日常において「ご自宅で再現できる」ことは
100パーセントありえないのは確かなんですが、
ムービーの中で「アナレキシア」と「アナレキシアの体型をしたモデル」を混同しているのは
果たして意図的なのか?という疑問があります

現実の、いわば「生活感のあるアナレキシアのスナップ」というのは
そこからは締め出されているわけで
投稿写真風の「ご自宅製かもしれないな」というふうに見える写真のムービーもあるのですが
そこに映っているのは、やはり「モデル写真の真似」をどこまでできるのか、
という挑戦であるように見えるわけで、
やはり主な感心は「現実から離れた架空の美しさ」に焦点があっているように見えます

本当のところ、このムーブメントが目指しているのは
「このモデルたちのように痩せること」ではなく
「このモデルたちのように生きている現実感をなくすこと」なのじゃないか、というふうに
執拗に続く痩せ型のモデルの写真を見ているうちにそんな気がしてくるのですね

もしそうであるとすれば
第一には「目的と方法」が一致していないし
それから「目的」については、もう少し「生き易くなるように」
調整をする必要がいずれ出てくるのじゃないか
そんな気がしました。

mixiの方で「カルト宗教みたいに見える」という意見をいくつか頂いています。
たしかに、「教義(痩身崇拝)の中に安全な場所を見つける」という意味において
「このつらい世界をなんとしよう」と思ったときに
「もうひとつの世界を作り出す」ということを思いつく、
という、その手法は似ているように思います

関連記事
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